内向的思考(Ti)と内向的感情(Fi)はともに、判断や意思決定を行う心理機能です。 自己の内面に継続的に意識を向け、独立した価値観を形成します。 それゆえ、どちらも主体性の基盤になる心理機能です。 真実を追い求め理解することに価値を感じます。 はっきりとした自分の意見を持ちますが、外界に対する働きかけは弱くなります。 独自の価値観を他者に押し付けるようなことはありませんが、自分自身は頑固にそれに従います。 これらの判断や意思決定は、言葉として表現されるよりは、態度や行動によって表に現れます。 必ずしも社会的慣習や世の中の標準的な判断に沿ったものではありません。 例えば、外向的思考や外向的感情は、上下関係や長幼の序などを大切にしますが、 内向的思考や内向的感情は、もっと本質的で核心に迫るものの見方をします。 そのため、一人で考える時間を長く必要とします。 これらの心理機能が強いタイプは世の中の価値観と合わせてゆくことに苦労するでしょう。
内向的思考は、推論に基づいて正誤の判断を行います。 矛盾や欠陥のない説明を求め知識を広げてゆきます。 自分や他人の感情に注意を向けることに困難があります。 気分や情熱に流されて冷静な判断ができないことは危険だと考えます。 そのため、強く自分を律することができます。
内向的感情は、感性に基づいて善悪、美醜の判断を行います。 美的センスや倫理観が形成され続けます。 客観的な事実に目を向けることに困難があります。 しかし、情熱や正義感などが強いモチベーションになり、困難なことを乗り越えてゆきます。 個性的な感性の持ち主になり、オリジナリティを求めます。 そして、他の人にも独自の生き方を探るように勇気づけます。
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