内向的感覚(Si)と内向的直観(Niはともに、内側から情報を受容する心理機能です。 内面において受容的であり、リラックスしていますが、行動の指針を定めるのに苦労はしないでしょう。 イメージが自然と意識に上ります。 可能性において収束した見解を示し、確信を与え、方針を定めるものです。 しかし、相違点があります。
内向的感覚は細部を詳細に記憶します。 この際、情報はありのままに記憶されます。 過去の似たような経験と比較は為されますが、大胆な推測や意味付けは行われません。 経験を積めば積むほど、内面に描かれた世界像がゆっくりと広がってゆきます。 繰り返し経験するほど細部にまで注意が行き届くようになります。 そして、細かい手続きに忍耐強く従うことができます。 このような価値を認識しているので、伝統を大切にします。 一方、変化には抵抗する傾向があります。 あえて、いつもとは異なることに挑戦してみるといったことを頻繁に行うことはありません。 そのため、行動パターンが固定される傾向にあります。
内向的直観は全体像を俯瞰した物の見方をします。 物事の関連性に注意が向く一方、個々の具体的な認識は疎かになります。 考え方が抽象的で比喩的になり、細部に目を向けるのは二の次になります。 無意識のうちに経験によって得られた情報を一つの概念に集約します。 そして、ひらめいたイメージや予感を信頼し、将来の行動指針にします。 郷愁に浸ることはあまりせず、将来に起こり得ることを予感し、警告し、変化を促します。
内向的感覚は、過去のから学んだことに従って、将来の指針を与えます。 一方、内向的直観は、無意識のうちに統合されたイメージから得られる予感に従います。 この予感は明確な理由がなくとも、将来に起こることに対して何らかの手を打つべきであると強く感じさせるものです。
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