最近の研究では、脳には3つのモードが存在することが明らかになっています。
- イノベーション・ヒラメキ向きの「デフォルトモード・ネットワーク」モード
- 1つのことに集中し実行する「セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク」モード
- その2つのモードを切り替える「サリエンス・ネットワーク」
この脳の3つのモードを使い分けることができれば、飛躍的に能力を高めることができるかもしれません。また、どのモードが優位であるかによって、性格(たとえば、MBTIのタイプ)を説明することができるかもしれません。
それでは、その方法と3つのモードのより詳しい解説をしていきましょう。
(以下の内容は、Future Society 22『人間の脳の信号はゼロイチではない。脳の可能性を知ればシンギュラリティを超えた世界が見えてくる(DAncing Einstein CEO 青砥瑞人氏)』を参考にしたものです。)
脳の3つのモード
脳の部位ごとに独立した機能(例えば、物を見るとか、言葉を話すこと)が備わっており、それが集まって活動していると考えられていました。
しかし、近年の研究では、脳の部位ごとに独立しているのではなく、複数の部位同士が連携して機能する「ネットワーク」があることが明らかになってきました。
脳は大きく「デフォルトモード・ネットワーク(Default Mode Network)」、「サリエンス・ネットワーク((Salience Network、顕著性ネットワーク)」、「セントラル・エグゼクティブ・ネットワークCentral Executive Network、中央実行ネットワーク)」という3つのモードを使いこなしながら活動している、といういうのです。
- デフォルトモード・ネットワーク
→気づく力、イノベーション(=広範囲に気付き、これまでと違う革新の引き起こし方に気付ける)=無意識な状態 - セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク
→集中して実行する=意識的な状態 - サリエンス・ネットワーク
→残り2つのネットワークの切り替え
次に、デフォルトモード・ネットワークとセントラル・エグゼクティブ・ネットワークの詳細・切り替える方法について解説していきます。
デフォルトモード・ネットワーク
クリエイティブ活動の多くにおいて、デフォルトモード・ネットワークが使われていることが明らかになっています。
このモードのとき、ぼーっとするような無意識に何かを考えているような状態です。この状態の方が、アイディアがヒラメキやすいのです。
たとえば、以下の状態がまさにそういえるでしょう。
- 「研究者が旅行している間に閃いた」
- 「シャワーを浴びているときに閃いた」
必死に考えようと意識に努力すればするほど、アイディアは出づらくなります。
何かアイディアを思いつきたいときは、リラックスするような環境を作ることが大切でしょう。
ISTJやINTJの方は、たまに何も考えずリラックスする状態を作ると、アイディアが思いつくようになるかもしれません。
セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク
積極的に思考を駆使する、意識的な注意を向けている状態が、セントラル・エグゼクティブ・ネットワークを使っている状態です。意識と無意識の状態の区別が重要になります。
たとえば、人が何かを感じるとき、「情動」と「感情」の2つがあります。
何かビックリしてとっさに「わっ!」と叫んでいる状態が「情動」=無意識
そして、「ビックリしたなぁ」と認識した状態が「感情」=意識的
意識的な状態であればあるほど、ある1つのことにフォーカスすることができ、集中して物事を達成できるのです。
ENFP、ENTPの方は、何か1つのことに没頭できる趣味や活動を見つけると良いかもしれません。
まとめ
脳のモードという概念を学ぶことで、以前より意識的にモードを変えやすくなったはずだと思います。特に、デフォルトモード・ネットワークを使うには、「意識的に無意識な状態を作る」必要があるので、人によってなかなか難しいかもしれません。その場合、自分にあったリラックスできる環境(シャワーを浴びる・サウナに入る・ランニングをする等)を見つけることがポイントになります。
脳科学とMBTIの関係については、以下の記事も参考にしてみてください↓
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