ナルキン心理学

心理学の性格タイプの決定メカニズム(MBTI,エニアグラム,ストレングスファインダー) – ナルキン心理学

オンライン・オフラインを問わず、心理学コミュニティにいると(MBTI心理学を例にとります)以下のような主張に出くわすことがあります。

ESFJ(社交家タイプとINTP(研究者タイプ)の心理機能(認知機能)の比較の図(クリックすると表示されます)

以下にESFJ(社交家タイプINTP(研究者タイプ)の心理機能(認知機能)の図を紹介しますので、参考にしてください

ESFJの心理機能(認知機能)
  1. 外向的感情/Fe
    とても得意/第一機能(優勢機能):すべての人にとって正しいと判断したもの、集団にとって良いものに従う。
  2. 内向的感覚/Si
    少し得意/第二機能(補助機能):社会に対する義務や責任、規律、忠誠心、名誉に対する責任を担う。
  3. 外向的直観/Ne
    少し苦手/第三機能(代替機能):自分の行動や手順が将来にわたって通用することを目指すが、自分のやり方で物事が進まないとノイローゼになることがある。
  4. 内向的思考/Ti
    とても苦手/第四機能(劣勢機能):論理的に正しくないことを恐れ、不安に思っている。利用可能な情報を徹底的に分析する方法を知らない(または、分析することを嫌がる)。

<ESFJの認知軸>

  • FeTi:社会的なルール・枠組みに従うのは、そうするのが論理的に当然であるから。
  • Si – Ne:先の見えない混沌とした世界を生き抜くために、五感で得た情報を蓄積する。

みなさんも、上記と同じように「私は○○タイプだから、△△な性格なんだよね」と考えたことはありませんか?

実は、これは順序が逆になっています

因果関係を逆転することは、人はよくしがちな間違いです。詳しくは以下の記事も参考にしてください↓

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性格診断がその人の性格を決める??

ここでAさん、Bさんの2人がいると仮定します。 タイプ決定の順序を一つ一つ追ってみましょう。

日常生活を振り返って受ける心理テストにおいて、以下のような結果がでました↓

  • Aさん;他の人よりも人間関係に気を配る傾向がとても強い
  • Bさん; 他の人よりも人間関係に気を配る傾向がとても弱い

ですから、以下のように表現され↓

  • Aさん;他の人よりも人間関係に気を配る傾向がとても強い Feがとても強い
  • Bさん; 他の人よりも人間関係に気を配る傾向がとても弱いFeがとても弱い

最終的に、以下のように性格タイプを判定するわけです(実際にはより複雑ですが、本質を説明するため敢えてシンプルに説明しています)↓

  • Aさん→Feが第一機能(主要機能)→ESFJと診断
  • Bさん→Feが第四機能(劣等機能)→INTPと診断

最初の流れから繋げてまとめると、このようになります↓

  • Aさん

    テストを受ける

    他の人よりも人間関係に気を配る傾向がとても強い

    Feがとても強い

    Feが第一機能(主要機能)

    ESFJと診断
  • Bさん

    テストを受ける

    他の人よりも人間関係に気を配る傾向がとても弱い

    Feがとても弱い

    Feが第四機能(主要機能)

    INTPと診断

つまり、因果関係は以下のようになります↓

  • Aさんの特徴(Aさんは人間関係にとても気を遣う)がテストに反映

    ESFJと診断

    ESFJ(論理はの流れ)
  • Bさんの特徴がテストに反映(Bさんは人間関係にほとんど気を払わない)

    INTPと診断

    INTP (論理はの流れ)

ところが、人は論理の順序を逆転させてしまうことがあります↓

  • ESFJだからAさんは 人間関係にとても気を遣う
    [論理がの流れ]
  • INTPだからAさんは 人間関係にほとんど気を払わない
    [論理がの流れ]

しかし、これでは、性格診断テストがあなたの性格を決めていることになってしまいます。

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正しく因果関係を認識しよう

このような認知は因果が逆転(原因と結果が逆転)しているので好ましくありません

本来の正しい因果(原因→結果)は、

  • 原因;AさんにESFJの要素が備わっている → 結果; AさんがESFJ(と判定された)
  • 原因; AさんにINTPの要素が備わった → 結果; BさんがINTP(と判定された)

なのですが、あたかも、

  • 原因; AさんがESFJ(と判定された)→ 結果; AさんにESFJの要素が備わった(原因と結果が逆転中)
  • 原因; BさんがINTP(と判定された)→ 結果; AさんにINTPの要素が備わった (原因と結果が逆転中)

本人も気づかないうちに錯覚してしまうからです。

したがって、以下のような発言が飛び出してしまうのです↓

  • ”あの人はESFJだから、人間関係を大事にできるし気を使えるね(思いやりがあっていいね)” [ESFJの第一機能=主要機能はFe;外向的感情が発達=得意]
  • ”あの人はINTPだから、人の気持ちがわからなくて感情に気を使えないね(人の気持ちがわからず機械みたいでよくないね)”  [INTPの第四機能=劣等機能はFe;外向的感情が未発達=苦手]

因果の逆転(原因と結果を逆に取り違えること)には十分気を付け、心理学を人生全般に役立てていきたいですね。

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この記事を書いた人
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ナル心理学では、16タイプ分類性格診断テスト(≒MBTI診断)を中心に解説!

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