ナルキン心理学では“外(外部環境)と自分自身が上手く折り合いをつけやすく、自分がいる状況をうまく打開できる心理学”ならどれでもいいと考えています。言い換えるならば、MBTI・エニアグラム・ストレングスファインダーや科学など、役立つ道具なら何でも好きに使えばいいということです)
参考 心理学との上手な付き合い方 – ナルキン心理学 –
ナルキン心理学について(クリックで表示)
心理学でなくても何だってそうです。脳科学や経営学などの学問ももちろん、それ以外だってそうです。 あくまでも自分が主役であるということを忘れないで、自分の実になるように役立てていきましょう。 これが私、ナルキン(Narukin)こと本田成(ほんだなる)が創始及び提唱する「ナルキン心理学」です。
MBTI心理学の 心理機能(認知機能)の存在理由 – ナルキン心理学 は、外界の脅威に対処し外部環境と自分自身の良いバランスを探索・構築するためであり、心理機能は「よりよい生き方をサポートするためのあなたが使いこなすべき道具(あなたに仕えるしもべ)」です。
ただ、その過程で、使える心理学や他の有益な学問等の理論も統合し、よりよい理論や体系を創造すれば、より効果的に心理学を利用できることは間違いありません。複数の理論の統合もナルキン心理学の特徴のひとつです。
そういうわけで、今回はMBTIとエニアグラムとその関連及び統合について話します
MBTIとエニアグラムの関係性と統合
MBTIとエニアグラムは心理学について目指す方向が全く違うと通常は見なすかもしれません。しかし、ナルキン心理学では実はMBTIとエニアグラムは心理の改善(心理を良い状態に持っていくこと)について目指す方向が同じだと考えます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。(* 前提として、エニアグラムとMBTIは大まかな相関関係があることをご留意願います。例えば、ENTPはエニアグラムのタイプ7が多いなどです)
参考 MBTIとエニアグラムの相関関係
MBTIの教え
ここで、MBTIの教えを振り返ってみましょう。MBTIを学び、それをどう使うかは”自分次第”ですが、基本的には、
「第四機能(劣等機能)を”自分の中にいて苦手な部分を教えてくれる先生”とみなし、身に付ける、第一機能(主要機能)とバランスをとることを提案しています(書籍”MBTIへのいざない”より(筆者ナルキン、@narukinhonda:Twitter、Facebook)要約)」
参考 心理学との上手な付き合い方 – ナルキン心理学 –
また、以下の心理機能のペアとその説明もご覧ください。
参考 4つの心理機能(認知機能)における2つのペア関係について
上記のペアは、本来、対をなし協力して働きます。しかし、互いに相反する性質があるため、大抵の場合、どちらか一方のみに活用が偏ってしまいます。 そして、その偏りが性格を特徴づけることになります。
第一の心理機能と第四の心理機能はペアになっています。 第一の心理機能の働きにあまりにも信頼を置いている一方、 その逆の性質を持った第四の心理機能を効果的に働かすことに不得手になっています。 しかし、実は、第一の心理機能は第四の心理機能の潜在的な働きに頼っています。 実際のところ、この2つの心理機能は協同的に働かすことが望ましいのですが、ほとんどの場合、それは不可能です。
エニアグラムについて
ここで、エニアグラムに再度注目してみましょう。
エニアグラムの教えは、タイプごとの“囚われ”を手放すことにあります。人間は無意識に「こうでなければならない」「そうすべきだ」等のように、ある考えに“囚われ”ている(固執している・がんじがらめにされている)のです。つまり、“囚われ”ているというのは、文字どおり、「檻の中に閉じ込めらて自由を失っている状態」とも言えます。(そして、その檻にカギをかけているのは、自分自身なのです…)
“囚われ”については、以下の記事を参考にしてください↓
以下の表から、エニアグラムの各タイプの囚われを確認することができます↓
エニアグラムのタイプ | 各タイプの囚われ | |
1(完璧主義者) | 完璧である事 | |
2(援助者) | (他人から)必要とされる事 | |
3(達成者) | 成功者である事 | |
4(芸術家) | 個性的である事 | |
5(観察者) | 全てを知っていなければならない事 | |
6(忠実家) | (誰かや何かの)支えがなければならない事 | |
7(楽天家) | 苦しみがなく、面白くなければならない事 | |
8(挑戦者) | 自分自身が強くいなければならない事 | |
9(調停者) | 他人との対立や内面での葛藤を避ける事 |
例えば、エニアグラムのタイプ2は、「他人から必要とされなければならない(→そうでなければ自分には価値がない)」という考えに囚われています。したがって、タイプ2は、他人から必要とされないことを恐れ、他人に対して必要以上に犠牲的・献身的になりすぎる傾向があると言えます。
つまり、タイプごとに「こうでなければならない」「そうすべきだ」というある考えに囚われており、「こうでなければならない」 ことが実現されないことを恐れてます。
エニアグラム「とらわれ」とMBTI「第一機能(主機能)」の関係
エニアグラムとMBTIの教えをもう一度おさらいしましょう。
- エニアグラムの教えは、「タイプごとの“囚われ”を手放すこと」
- MBTIの教えは、「第四機能(劣等機能)を”自分の中にいて苦手な部分を教えてくれる先生”とみなし、身に付ける、第一機能(主要機能)とバランスをとること」
実は、この2つの教えは同じことを言っています。
どういうことか以下に詳しく説明します。
MBTI「第一機能(主要機能)」
一方、MBTIの「第一機能(主要機能)」は、「自分の人生を良い状態へと導くと信じ有益な真理(を用いた対処法)を見つけるために多用する複数の能力」のうち「その人が人生の最初期から発達させてきた、最も使用頻度の高い心理機能」です。例えば、子供の時にお母さんのお手伝いをしたら、お母さんが喜んでくれ人間関係がよくなった→そうすることで自分に更なる良いことが起こった(ケーキを買ってきてくれた)。
だから、それ以降も他人と良い人間関係を作るための行動を続けることが、自分を良い状態を導く重要な能力とみなします。その「人間関係をよくする→他人を喜ばす→自分に跳ね返る」という構造を見つけ出す一連の認知機能(心理機能)をFe(外向的感情)と呼びます。
特定の”こうあらねばならない”という過剰な思い込み)によって各人が死に物狂いでもがいている(囚われている)=MBTIの第一機能(主要機能)が過剰とも言えるほど”有益な真理“を探すために使われている、と定義することができるでしょう。
とらわれから逃れるため、エニアグラムの各タイプが使うMBTIの心理機能
各人は、囚われから逃れる(対処する)ために、MBTIの特定の心理機能を多用します。
例えば、筆者ナルキンNarukinは「ENTPでエニアグラム7」というある意味で典型的な組み合わせの人間ですが、 (参考 MBTIとエニアグラムの相関関係)
「タイプ7(楽天家);苦しみを回避する事」をNeを使い、探していることがあります。 Ne(で苦しみから逃れる可能性を探しまくる)
他のタイプについては以下の記事を参考にしてください↓
参考 心が何かにとらわれているとき、エニアグラムの各タイプが使うMBTIの心理機能
心理機能の偏り
心理機能(認知機能)とは「脅威に満ちている外の世界と折り合いをつけるための判断材料=有益な真理」を探す機能です。同時に、心理機能(認知機能)は、囚われから逃れる(対処する)ためにも使われます。
参考 心理機能の存在理由
こどもの段階から発達し、その人の中で最もよく働く心理機能です。この心理機能の働きに馴染んでおり、難なく働かせることができます。 そして、この心理機能の利点を効果的に発揮させることができるので、 その人の強みになります。
一方、第一の心理機能 (優勢心理機能)の働きに頼りすぎる傾向があるため認識に偏りが生じ弊害が生じます。 この心理機能にばかり依存してしまうと、それが短所として現れてきます。一生の間で、最も強くこの心理機能が育ち、最も強くその働きに影響されることでしょう。
参考 優勢、補助、代替、劣勢機能とは?【MBTIタイプ分類のしくみ】
↓
つまり
多くの人が、MBTIの8つある心理機能のうち、一つしか使うことができない状態であるわけです。また、第一機能(主要機能)のみが状況を改善するために使える機能であり、それ以外に状況を変えるため( 外の脅威へ対抗するため)に使える心理機能がない状況です。
第一機能(主要機能)と第四機能(劣等機能)がバランスをとりつつ協調して動くことが困った状況から抜け出すことに重要にも関わらず、第一機能しか使えないわけです。
参考 心理機能の存在理由
心理機能のバランスを取るには
解決策は、第四機能を発達させることで第一機能とのバランスをとることです。
第一機能(主要機能)は人生の最初期から発達する機能であり、その人の長所となります。「それを抑えるなんてもったいなくない?」と思ってしまうかもしれませんが、そうでもありません。通常は自分の得意な心理機能(認知機能)を用いて物事を解決すればいいですが、通常自分が用いる方法では対処できない危機に瀕することも人生では多々あるからです。いわゆるドツボです。)
↓
MBTIにも第一・第四ループという考え方がある(第一機能が暴走し第四機能と連動する)
参考 長所=第一機能(主要機能)だけ伸ばしてしまうメカニズム
↓
つまり、MBTIの心理機能を用いて解説すると、エニアグラムは、
「第一・第四ループに入ったとき、過剰に第一機能の探す”有益な心理“に頼りすぎている」から、「その状態から(第一機能を抑え他の機能を代わりに使うことにより)抜ける」ことを薦めているわけです。
それは、他の機能が十分に機能すれば心理機能のバランスがとれ、ループから抜け出せるからです(例えばMBTIの第四機能を用いれば「第一機能と第四機能が逆なため」シーソー上の第一機能とのバランスが取れ、第一機能の暴走が抑えられる)
それでも解決できなかったら…
さて、これまで以下のことを提案をしてきましたが、
ここまでは、心理機能にバランスを持たせるために、「エニアグラムの各タイプの囚われ」を手放す
↓
MBTIの第一機能に過剰に頼りすぎているため、他の機能に頼る(例えば第一機能の逆の第四機能が筆頭候補)
これは、一人っきりで困難な物事や状況に対処する場合においてです。
なぜかというと「足りない心理機能(足りない能力)を補ってくれる人」が他にいればそれでいいからです。例えば、筆者ナルキンのの場合でいうと、Neの暴走(際限なく無限の可能性をさ考えたり探り始め、結局そのうちの一つとして実現しない)を防ぐためSiやNiを持つ人に助けてもらえばいいわけです。
そう、それはまるで色んな人がいて助けあって動いている会社のようにです。例えば、ESFJやエニアグラムタイプ2が人事、ENTPやタイプ7が企画をすると会社はうまく回るでしょう。
逆に言えば、第一機能に偏ることなく、色々な機能を一人だけでバランスよく使うことが中々難しいから人は自分と違う人に惹かれるのです。
*一人で全ての機能を補うのは超人(なかなかできそうでできない)です。
コメント