MBTI、ソシオニクス、エニアグラム、ストレングスファインダーなどの性格類型論、ユング、フロイト、アドラーなどの心理学者や3大幸福論( ヒルティの『幸福論』(1891年)、アランの『幸福論』(1925年)、ラッセルの『幸福論』 )、他にも心理学やその学説は無数にはたくさんありますが、それを学んでいる人はある意味、不自由になっていることにお気づきでしょうか?
心理学と、心理学者たちと、その教えの対立メカニズム
例えば、このサイトの読者は心理学者カール・ユングを元にするMBTIや、エニアグラムに造詣が深い人が多いので、それを例にとりましょう。
インターネットでは例えば、以下のような文章をよく見ます↓
↓
そして、色々心理学を学んでくると、以下のように言いだしたくなります。
- ソシオニクスはDDと主張しており(良いが)、MBTIはAAと主張しているが(それは主張DDと違っており)間違っている
- アドラーはGGと主張しており(良いが)、ユングはEEと主張しているが(それは主張GGと違っており)間違っている
*GG、DDは何でも入れてください。
しかし、実はこれは宗教と全く同じ構造だということに気付いているでしょうか?
いやいや、これは心理学でしょ!?と思った人もいるかもしれません。
しかし、残念ながら、構造としては全く同じになってしまっています。
そもそも、宗教とは?
そもそも、宗教とは何でしょうか?
宗教の定義は無数にありますが、その中で最も宗教らしい特徴は「教えがどこからか降ったように信者に与えられ、その主張を拠り所とし、信じること」です。つまり、「〇〇は△△である」という真理(正しいこと)ないし教えが”根拠無しに”与えられることなのです。
神や霊や悪魔の登場は特に重要ではありません。
例えば、宗教の教えも心理学と同様に宗教の数だけたくさんあります。
例えば・・・
・ユダヤ教の教え;HH
・キリスト教の教え;JJ
*HH、JJは好きな教えを入れてください。
これらの教えは聖書から特に根拠もなく与えられ、絶対の真理とされます。その真理に基づいて宗教の教え全体が成り立っています。 ゆえに、
ユダヤ教の教えHHにキリスト教の教えJJが反していると、ユダヤ教徒は気に入りませんし、その逆もまた然りです。
なぜなら、 宗教それぞれの固有の教え、協議が真っ向からブツかってしまい、相手の体系により自分の体系を崩さまいと思うからです。こうなると、自然と争いが生まれてしまうのです 。こうして、相手の固有の体系を崩そうと、無数の宗教戦争が引き起こされてしまいました。(「イスラム教VSヒンドゥー教」「儒教VS道教」など数え上げるときりがないほどです)
科学と心理学の関係
話を戻すと、心理学はいかがでしょうか?
まず、心理学は科学といいながら、俗に流布している心理学では主張のエビデンス(根拠)が物理学ほど頑丈には構築されていません。人は一人ひとり違うのですから当然です。さらには、MBTIや他の心理学はほとんどすべて、世間に流布される際に、科学でよくあるようなエビデンスとそのメカニズムについて解説はされていません。
*科学の特徴は「事象を調べる→体系立てる」ですが、一般に売られているほとんどの心理学の書籍は「AAはBBである」「CCな人はDDすればよい」ということだけが書かれており、どうやって「AAはBBだとわかったのか」ということはあまり言及されていません。 ありがちなのは後者の 「CCな人はDDすればよい」がツラツラと書き連ねられているというパターンですが、科学的に(真理=正しいコトとして)重要なのは「AAはBBである」です
心理学の教え
実際に心理学でも、各心理学の教えは心理学の創始者の数ほどあり、その体系だった教えは心理学ごとに異なり、それぞれの心理学を比較すると矛盾もたくさんあります。絶対の真理ではないのですから当然です。
一例をあげましょう。
MBTIとは別に、ストレングスファインダーやビッグファイブという心理学もあり、例えばストレングスファインダーでは長所を活用することが推奨されています。
有名な心理学の教え一覧は以下のようになっています。
・MBTI;第四機能(劣等機能)を自分の心理機能に統合(追加)することを勧める教え(推薦図書;『MBTIへのいざない』より)
つまり、MBTIでは短所を改善することが推奨されています。
・エニアグラム;自分のタイプのとらわれを手放すことを勧める教え(*とらわれ=大体がMBTIでいうところの第一機能(主要機能)、例えばタイプ7なら高確率でMBTIのENTP又はESTPの第一機能(主要機能)であるNe、Seにこだわることを手放すことを勧める教え
つまり、エニアグラムでは短所を改善することが推奨されています。
・ストレングスファインダー;各々の持って生まれたと考えられる長所を生かすことを勧める教え(MBTIでいうところの第一機能を伸ばし、第四機能を捨てることを勧める教え)。短所(MBTIの第四機能、劣等機能)は放置
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こういうわけで、心理学も宗教と同様にそれぞれの教え、協議が真っ向からブツかってしまい、相手の体系により自分の体系を崩さまいと思うと、自然と争いが生まれてしまうのです。また、自分自身の中でも「果たしてどの心理学に沿って自分を伸ばしていけばいいのだろうか?」「どの心理学を頼ってよいものだろうか?」という疑問も当然生まれます。
どの心理学を信じればいいの?
ナルキン心理学のおすすめは、「自分がいる状況をうまく打開できる心理学ならどれでもいい」です。ただし、なるべく「外と自分を上手く折り合いがつけやすい」教えのある心理学があることをお勧めします。
心理学は「あなたが仕えて生きる存在(あなたが信仰すべき教え)」ではありません。本来は「よりよい生き方をサポートするためのあなたが使いこなすべき道具(あなたに仕えるしもべ)」です。あなたの状況をよくしたり、理想を叶えるために使いこなす道具でしかないのです。
『心理学を有効に活用したリジー・ベラスケスさん↓』
心理学でなくても何だってそうです。上の動画(心理学を有効に活用したリジー・ベラスケスさん)にあるように、脳科学や経営学などの学問ももちろん、それ以外だってそうです。
あくまでも自分が主役であるということを忘れないで”自分の実になるように”何だって便利に使い役立てていきましょう。 これが私、筆者ナルキン(@narukinhonda:Twitter、Facebook)が創始及び提唱する「ナルキン心理学」です。
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