ナルキン心理学

短所=第四機能(劣等機能)を改善する方法

長所(第一機能)に偏りすぎず、短所(第四機能)を改善することが望ましいことは、以下の記事で説明してきました↓

しかしながら、ペアのもう片方である第四機能(劣等機能、”逆利き手”機能)を発達させることは実際には難しいことです。これまで第一機能に焦点を当てて生きてきたので、それも止むをえません。 結局は「そうは言われても、、、」「そうすればいいのはわかったけど、、、」になりがちです。
例として、各タイプにとってどこがどう難しいのか、なぜ難しいのか、見てみましょう

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心理機能の発達させる例

例えば、ブログの読者として多いお馴染みINFP(心理学者タイプ)ISFP(芸術家タイプ)*を例にとりあげてみます。
*INFP(心理学者タイプ)とISFP(芸術家タイプ)は両方とも、第一機能(=得意)が内向的感情(Fi)で、第四機能(=不得意)は外向的思考(Te)。詳細は、以下をクリックして確認してください↓

INFP(心理学者タイプ)の心理機能一覧

INFPの心理機能(認知機能)
  1. 内向的感情/Fi
    とても得意/第一機能(優勢機能):自分にとって正しいと思うこと、自分の世界観において道徳的に正しいこと、その個人的な価値観に従って行うべきことを決める。
  2. 外向的直観/Ne
    少し得意/第二機能(補助機能):現在の行動から引き起こされる悪い結果、将来の結末や人々の行動の意図を知らせる。
  3. 内向的感覚/Si
    少し苦手/第三機能(代替機能):自分の現在の態度を正当化するために、過去の経験を利用する。また、リスク回避に走り、自分の居場所から離れられなくなることもある。
  4. 外向的思考/Te
    とても苦手/第四機能(劣勢機能):人からどう思われるかを恐れ、不安に思っている。思考を理性的・合理的に整理できない(あるいはそれをしたがらない)。

<INFPの認知軸>

  • FiTe:自分の気持ちは正しいものだから他人もそれに従うべき。
  • NeSi:安定した基盤を見つけることができるように、たくさんのアイデアや情報を探す。

ISFP(芸術家タイプ)の心理機能一覧

ISFPの心理機能(認知機能)
  1. 内向的感情/Fi
    とても得意/第一機能(優勢機能):自分にとって正しいと思うこと、自分の世界観において道徳的に正しいこと、その個人的な価値観に従って行うべきことを決める。
  2. 外向的感覚/Se
    少し得意/第二機能(補助機能):物理的空間をうまく使い、物質的であれ感覚的であれ、人々に良い経験を作り出す。
  3. 内向的感覚/Ni
    少し苦手/第三機能(代替機能):自分にとって何が正しいか分かっていると信じているため、外から指図されると苛立ちを覚えることがある。
  4. 外向的思考/Te
    とても苦手/第四機能(劣勢機能):人からどう思われるかを恐れ、不安に思っている。思考を理性的・合理的に整理できない(あるいはそれをしたがらない)。

<ISFPの認知軸>

  • FiTe:自分の気持ちは正しいものだから他人もそれに従うべき。
  • SeNi:喜びや楽しみを今すぐ満たしたい。

例えば、Te(外向的思考)を発達させるとき、概要としてこのように書かれています↓

Te(外向的思考)を発達させる方法
  • 主観的または感情的に物事を考えすぎず、論理的に考えるようにしましょう。(→そう言われても、そもそも論理的に考えるとはどういうことかわからない。自分が感情で考えていることはわかるけれど・・・)
  • 物事を決定する際に自分がどう感じたかだけでなく、プラス面とマイナス面をリストに書きだし客観的に比較してみましょう。また、自分の主観や感情のみを決定基準とせず、分析したり批判しながら客観的・論理的に他人と討論してみましょう。(→ そう言われても、 そもそも客観的・論理的ということがどういうことかわからない)
  • 論理的に因果関係やしくみについて言葉をつかって批評したり説明してみましょう。 (→ そう言われても、 何をどう説明すればよいのかさっぱりわからない)

他の例としてINFJ(共感者タイプ)INTJ(戦略家タイプ)*の第四機能であるSe(外向的感覚)をあげます
*INFJ(共感者タイプ)INTJ(戦略家タイプ)の心理機能(認知機能)については、以下をクリックしてご確認ください↓

INFJ(共感者タイプ)の心理機能一覧

INTJ(戦略家タイプ)の心理機能一覧

INTJの心理機能(認知機能)
  1. 内向的感覚/Ni
    とても得意/第一機能(優勢機能):自分自身の未来を予想することに長けており、物や出来事の関連性、個人の運命がどうなるかが見るようにわかる。
  2. 外向的思考/Te
    少し得意/第二機能(補助機能):今の行動を、方法論やシステムの観点から観察・理解し、効率的かどうかを判別する。
  3. 内向的感情/Fi
    少し苦手/第三機能(代替機能):自分が最も正しい倫理観を持った人間だと信じている。反論されると、意地を張って持論に固執し、頑固になる。
  4. 外向的感覚/Se
    とても苦手/第四機能(劣勢機能):人に嫌な思いをさせることを恐れ、不安に思っている。重圧への対処法や解決方法がわからず苦しむ(または対処せず逃げる)

<INTJの認知軸>

Ni – Se:喜びと安らぎを感じることのできる未来を求め、直観で捉える。
Te – Fi:認められようと努力する。

Se(外向的感覚)を発達させる方法
  • スポーツなどで、即時的な対応や集中力を身に着けましょう (→ そう言われても、 そもそも何のスポーツをすればいいのかわからない。例えば野球をしろということ!?)
  • 食事をするときに味や食感など、想像ではなく実際に五感で感じられることに焦点をあててみる (→ よく味わって食べれば良いということ?そうすることで何が変わるのというの?)
  • 将来のことは考えすぎず、時々は衝動買いをしてみる (→そうすればいいのはわかったけど、何を買えばいいのかわからない。それに特に欲しいものもない)
  • 美術館にいって一つ一つの作品について、今どんな具体的なことが目についたか自問する。率先して感覚的な情報に焦点を当ててみる (→そうは言うけどそうしたらどうなる?率先した感覚的な情報とは何!?)

もう一つの例としてISFJ(保護者タイプ)ISTJ(努力家タイプ)の第四機能であるNe(外向的直観)をあげます。
*ISFJ(保護者タイプ)ISTJ(努力家タイプ)の心理機能(認知機能)については、以下をクリックしてご確認ください↓

ISFJ(保護者タイプ)の心理機能一覧

ISTJ(努力家タイプ)の心理機能一覧

ISTJの心理機能(認知機能)
  1. 内向的感覚/Si
    とても得意/第一機能(優勢機能):他人や自分に対する忠誠心の問題に長けており、自分の立場や市民としての義務を正確に理解しています。
  2. 外向的思考/Te
    少し得意/第二機能(補助機能):方法論やシステムを理解し、観察し、今行われていることが行動を完了するために効率的であるかどうかを知る責任があります。
  3. 内向的感情/Fi
    少し苦手/第三機能(代替機能):自分が最も正しい倫理観を持った人間だと信じています。反論されると、硬直し、高慢になり、頑固になります。
  4. 外向的直観/Ne
    とても苦手/第四機能(劣勢機能):新奇性、予測不可能性に対して恐怖や不安を感じる。ある種のリスクを伴う新しい手段を取る方法を知りません(あるいは好みません)。

<ISTJの認知軸>

SiNe:感覚情報を蓄積し、混沌とした世界を生き抜く。
TeFi:認められようとする努力を示す。

Ne(外向的直観)を発達させる方法
  • やったことのない新たなことにチャレンジしてみましょう。知らない人と交流することのできる場所やイベントへ積極的にでかけて交流を持ってみましょう。 (→そう言われてもどこに行けばいいかわからない)
  • 国々の動向がどう世界に影響するか考慮してみましょう。 (→そう言われても、考えたこともないことだから全く想像もつかない)
  • 具体的な言葉を使わず、自分の考えを表現してみましょう。 (→どうすればいいのか意味がサッパリわからない)
  • 先々の見通しを表明したり、ものごとの意味についての考えを表明してみましょう (→先々の見通し、ものごとの意味と言われてもわからない)
  • 物事の途中で方針を変えてみましょう (→方針を途中で変えれば良いというが、どのタイミングでどう変えたらいいのか見当もつかない)

第四機能を発達させるのは困難

真っ赤になってしまいました。
このように、今までしたことが無いことであるがゆえに、心理機能の発達のさせ方をいくら言葉で説明されたとしても、具体例を出してもらえなければなかなか手掛かりをつかむことさえ困難です。

成長とは今まで使ってこなかった心理機能(認知機能)の拡充なため、抽象的な説明は概要を掴むことさえ難しいものです

例えば、ISFJ(保護者タイプ)ISTJ(努力家タイプ)やったことのない新たなことにチャレンジ(=Ne/外向的直観)と言われても、今までそんなことを考えたことが無かったので戸惑ってしまうばかりです。下手をすると第四機能(劣等機能)が暴走してしまうかもしれません。まるで初めての料理で包丁を使うようなものだから、です。

例えば、極端なISFJはこう考えるかもしれません。
やったことのない新たなチャレンジをしよう! これまでしなかった未知の可能性に挑んでみよう!、、、よし、明日会社を辞めてカリブ界で黄金ハンターになろう!、、、いやいや、そう言うことではありません(子供が初めての料理で包丁を使うなもので危なっかしくてたまらないのです)

他の例として筆者ナルキンがこう聞いたとします。「この記事を読んでどう思った?」

あるINFPはこう答えるかもしれません。「面白かったよ!(とても主観的)
筆者は思います。あれあれ「主観的または感情的に物事を考えすぎず、論理的に考えるようにしましょう」という記事内の助言はどこへいったのか?と。つまり(無意識に第一機能のFiを使ってしまうため)主観を抜け出て客観的に考えることは難しいことなのです。

まして、INFP(ISFP)にとって Te(外向的思考=何でも良いから効率的に改善・拡大を繰り返す =何かを拡大し大きくしていく力 ) は非常に難しいことに違いありません。 例えばブログの運営だってそうです。

ブログの運営には、以下のようにたくさんの工程がありますが、

  1. 何を書くか考える
  2. 記事を書く
  3. 宣伝する
  4. 見てくれる人への返信フォロー

INFPはブログ運営の極意の全てを「やる気」や「(主観的な)記事の面白さ」に還元してしまいがちです。 INFPにとってはTeが子供にとっての初めての料理での包丁だからです。

次に以下の画像を見てください↓

INFPの性格診断の例

これは、8つの心理機能の発達度合いを表したグラフです。あるINFPの方に診断してもらった結果です。Te(外向的思考)が低いですね。 今までペアの第一機能ばかり使ってきたのだから、これは当然のことです。 つまり、向かい合うべき第四機能(劣等機能)と言われても、そもそも心理機能の概要がよくつかめないのです。

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解決方法

これはどのように解決することができるのでしょうか? 簡単な解決方法としては2つの方法があります。

  1. 自分の苦手な第四機能(劣等機能)を持っている人が書いている人の本を読んでみたりYouTubeで動画を見てみる
    • ISFJにとってはコンサルタント(ENTP)の書いている人の本(細谷功)、大前研一、落合陽一 で考え方を学ぶ
    • 向いている職業を探し出し、その人の職業が書いている一般書を読んでみればいい。例えばESFPにはINTJの人の本など()
  2. 少しでもその機能をもつタイプから実地で(OJTで)学ぶ
    *その際に、真反対のタイプからは学ばないことが重要!(心理機能が真反対の人から一緒にいて学ぶと心理機能同士がぶつかってしまい、良いところを学べないため)

ちなみにこの記事は筆者ナルキンENTP/発明家タイプ)であるナルキンが、Ne(外向的直観)でメカニズムを探し、それをTi(内向的思考)でまとめました。

ENTP(発明家タイプ)の心理機能(クリックで表示)

ENTPの心理機能(認知機能)
  1. 外向的直観/Ne
    とても得意/第一機能(優勢機能):未来全体を見渡す能力に優れ、さまざまな可能性や運命を予見することができる。
  2. 内向的思考/Ti
    少し得意/第二機能(補助機能):発言や発見が論理的に意味をなしているか、何が嘘か本当か、事実を確認する責任を担う。
  3. 外向的感情/Fe
    少し苦手/第三機能(代替機能):人を幸福や前向きな気持ちにしたいと考えている。そうでないときは、罵倒、皮肉、優越感の押しつけになりがち。
  4. 内向的感覚/Si
    とても苦手/第四機能(劣勢機能):新しいことに挑戦して失敗することへの不安や恐れを感じている。ルーチンワーク(単純な繰り返し作業)が苦手で出来ない(あるいは嫌がる)。

ENTPの認知軸

  • NeSi:安定した基盤を見つけることができるように、たくさんのアイデアや情報を探す。
  • TiFe:社会を知るために知識を蓄える。

ただ、ENTP(発明家タイプ)である筆者ナルキンは、Si(内向的感覚)=自律力がなく、思考があちらこちらへ彷徨うことが多かったので、Si(内向的感覚)が比較的得意なESFJ(社交家タイプ)から自律力や継続力を学ぶことができました。

ESFJ(社交家タイプ)の心理機能(クリックで表示)

ESFJの心理機能(認知機能)
  1. 外向的感情/Fe
    とても得意/第一機能(優勢機能):すべての人にとって正しいと判断したもの、集団にとって良いものに従う。
  2. 内向的感覚/Si
    少し得意/第二機能(補助機能):社会に対する義務や責任、規律、忠誠心、名誉に対する責任を担う。
  3. 外向的直観/Ne
    少し苦手/第三機能(代替機能):自分の行動や手順が将来にわたって通用することを目指すが、自分のやり方で物事が進まないとノイローゼになることがある。
  4. 内向的思考/Ti
    とても苦手/第四機能(劣勢機能):論理的に正しくないことを恐れ、不安に思っている。利用可能な情報を徹底的に分析する方法を知らない(または、分析することを嫌がる)。

<ESFJの認知軸>

  • FeTi:社会的なルール・枠組みに従うのは、そうするのが論理的に当然であるから。
  • Si – Ne:先の見えない混沌とした世界を生き抜くために、五感で得た情報を蓄積する。

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この記事を書いた人
ナル心理学

ナル心理学では、16タイプ分類性格診断テスト(≒MBTI診断)を中心に解説!

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ナルメカ(ナルキンのそうなるメカニズム) -NaruMECHANISM-

コメント

  1. INTPの一個人 より:

    このブログの感想をFe的に考えるとどうなるのかがわかりません。
    人にオススメできるorできないとか?
    いいんじゃない?(なんかこの言葉Feが使いがちな気がする)とか?
    わかりやすいorわかりにくいとか?(これはTっぽい気もする)
    この表現に傷ついたとか?(これはFiっぽい)

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