長所(第一機能)に偏りすぎず、短所(第四機能)を改善することが望ましいことは、以下の記事で説明してきました↓
しかしながら、ペアのもう片方である第四機能(劣等機能、”逆利き手”機能)を発達させることは実際には難しいことです。これまで第一機能に焦点を当てて生きてきたので、それも止むをえません。 結局は「そうは言われても、、、」「そうすればいいのはわかったけど、、、」になりがちです。
例として、各タイプにとってどこがどう難しいのか、なぜ難しいのか、見てみましょう。
心理機能の発達させる例
例えば、ブログの読者として多いお馴染みINFP(心理学者タイプ)、ISFP(芸術家タイプ)*を例にとりあげてみます。
*INFP(心理学者タイプ)とISFP(芸術家タイプ)は両方とも、第一機能(=得意)が内向的感情(Fi)で、第四機能(=不得意)は外向的思考(Te)。詳細は、以下をクリックして確認してください↓
INFP(心理学者タイプ)の心理機能一覧
ISFP(芸術家タイプ)の心理機能一覧
例えば、Te(外向的思考)を発達させるとき、概要としてこのように書かれています↓
- 主観的または感情的に物事を考えすぎず、論理的に考えるようにしましょう。(→そう言われても、そもそも論理的に考えるとはどういうことかわからない。自分が感情で考えていることはわかるけれど・・・)
- 物事を決定する際に自分がどう感じたかだけでなく、プラス面とマイナス面をリストに書きだし客観的に比較してみましょう。また、自分の主観や感情のみを決定基準とせず、分析したり批判しながら客観的・論理的に他人と討論してみましょう。(→ そう言われても、 そもそも客観的・論理的ということがどういうことかわからない)
- 論理的に因果関係やしくみについて言葉をつかって批評したり説明してみましょう。 (→ そう言われても、 何をどう説明すればよいのかさっぱりわからない)
他の例としてINFJ(共感者タイプ)、INTJ(戦略家タイプ)*の第四機能であるSe(外向的感覚)をあげます
*INFJ(共感者タイプ)、INTJ(戦略家タイプ)の心理機能(認知機能)については、以下をクリックしてご確認ください↓
INFJ(共感者タイプ)の心理機能一覧
INTJ(戦略家タイプ)の心理機能一覧
- スポーツなどで、即時的な対応や集中力を身に着けましょう (→ そう言われても、 そもそも何のスポーツをすればいいのかわからない。例えば野球をしろということ!?)
- 食事をするときに味や食感など、想像ではなく実際に五感で感じられることに焦点をあててみる (→ よく味わって食べれば良いということ?そうすることで何が変わるのというの?)
- 将来のことは考えすぎず、時々は衝動買いをしてみる (→そうすればいいのはわかったけど、何を買えばいいのかわからない。それに特に欲しいものもない)
- 美術館にいって一つ一つの作品について、今どんな具体的なことが目についたか自問する。率先して感覚的な情報に焦点を当ててみる (→そうは言うけどそうしたらどうなる?率先した感覚的な情報とは何!?)
もう一つの例としてISFJ(保護者タイプ)、ISTJ(努力家タイプ)の第四機能であるNe(外向的直観)をあげます。
*ISFJ(保護者タイプ)、ISTJ(努力家タイプ)の心理機能(認知機能)については、以下をクリックしてご確認ください↓
ISFJ(保護者タイプ)の心理機能一覧
ISTJ(努力家タイプ)の心理機能一覧
- やったことのない新たなことにチャレンジしてみましょう。知らない人と交流することのできる場所やイベントへ積極的にでかけて交流を持ってみましょう。 (→そう言われてもどこに行けばいいかわからない)
- 国々の動向がどう世界に影響するか考慮してみましょう。 (→そう言われても、考えたこともないことだから全く想像もつかない)
- 具体的な言葉を使わず、自分の考えを表現してみましょう。 (→どうすればいいのか意味がサッパリわからない)
- 先々の見通しを表明したり、ものごとの意味についての考えを表明してみましょう (→先々の見通し、ものごとの意味と言われてもわからない)
- 物事の途中で方針を変えてみましょう (→方針を途中で変えれば良いというが、どのタイミングでどう変えたらいいのか見当もつかない)
第四機能を発達させるのは困難
真っ赤になってしまいました。
このように、今までしたことが無いことであるがゆえに、心理機能の発達のさせ方をいくら言葉で説明されたとしても、具体例を出してもらえなければなかなか手掛かりをつかむことさえ困難です。
成長とは今まで使ってこなかった心理機能(認知機能)の拡充なため、抽象的な説明は概要を掴むことさえ難しいものです
例えば、ISFJ(保護者タイプ)・ISTJ(努力家タイプ)にやったことのない新たなことにチャレンジ(=Ne/外向的直観)と言われても、今までそんなことを考えたことが無かったので戸惑ってしまうばかりです。下手をすると第四機能(劣等機能)が暴走してしまうかもしれません。まるで初めての料理で包丁を使うようなものだから、です。
例えば、極端なISFJはこう考えるかもしれません。
・やったことのない新たなチャレンジをしよう! これまでしなかった未知の可能性に挑んでみよう!、、、よし、明日会社を辞めてカリブ界で黄金ハンターになろう!、、、いやいや、そう言うことではありません(子供が初めての料理で包丁を使うなもので危なっかしくてたまらないのです)
他の例として筆者ナルキンがこう聞いたとします。「この記事を読んでどう思った?」
あるINFPはこう答えるかもしれません。「面白かったよ!(とても主観的)」
筆者は思います。あれあれ「主観的または感情的に物事を考えすぎず、論理的に考えるようにしましょう」という記事内の助言はどこへいったのか?と。つまり(無意識に第一機能のFiを使ってしまうため)主観を抜け出て客観的に考えることは難しいことなのです。
まして、INFP(ISFP)にとって Te(外向的思考=何でも良いから効率的に改善・拡大を繰り返す =何かを拡大し大きくしていく力 ) は非常に難しいことに違いありません。 例えばブログの運営だってそうです。
ブログの運営には、以下のようにたくさんの工程がありますが、
- 何を書くか考える
- 記事を書く
- 宣伝する
- 見てくれる人への返信フォロー
INFPはブログ運営の極意の全てを「やる気」や「(主観的な)記事の面白さ」に還元してしまいがちです。 INFPにとってはTeが子供にとっての初めての料理での包丁だからです。
次に以下の画像を見てください↓
これは、8つの心理機能の発達度合いを表したグラフです。あるINFPの方に診断してもらった結果です。Te(外向的思考)が低いですね。 今までペアの第一機能ばかり使ってきたのだから、これは当然のことです。 つまり、向かい合うべき第四機能(劣等機能)と言われても、そもそも心理機能の概要がよくつかめないのです。
解決方法
これはどのように解決することができるのでしょうか? 簡単な解決方法としては2つの方法があります。
- 自分の苦手な第四機能(劣等機能)を持っている人が書いている人の本を読んでみたりYouTubeで動画を見てみる
- ISFJにとってはコンサルタント(ENTP)の書いている人の本(細谷功)、大前研一、落合陽一 で考え方を学ぶ
- 向いている職業を探し出し、その人の職業が書いている一般書を読んでみればいい。例えばESFPにはINTJの人の本など()
- 少しでもその機能をもつタイプから実地で(OJTで)学ぶ
*その際に、真反対のタイプからは学ばないことが重要!(心理機能が真反対の人から一緒にいて学ぶと心理機能同士がぶつかってしまい、良いところを学べないため)
ちなみにこの記事は筆者ナルキン(ENTP/発明家タイプ)であるナルキンが、Ne(外向的直観)でメカニズムを探し、それをTi(内向的思考)でまとめました。
ENTP(発明家タイプ)の心理機能(クリックで表示)
ただ、ENTP(発明家タイプ)である筆者ナルキンは、Si(内向的感覚)=自律力がなく、思考があちらこちらへ彷徨うことが多かったので、Si(内向的感覚)が比較的得意なESFJ(社交家タイプ)から自律力や継続力を学ぶことができました。
コメント
このブログの感想をFe的に考えるとどうなるのかがわかりません。
人にオススメできるorできないとか?
いいんじゃない?(なんかこの言葉Feが使いがちな気がする)とか?
わかりやすいorわかりにくいとか?(これはTっぽい気もする)
この表現に傷ついたとか?(これはFiっぽい)