MBTIのタイプを知る上で、”認知“の理解は必要不可欠です。なぜなら、MBTIは、人それぞれが持つ認知の傾向・偏り(いわゆる、くせ)によってタイプを分類しているからです。
人は無意識にでも、物事を絶えず「認知」しています。今回は、うな重を例に出しつつ、人が物事を認知する仕組みについて解説します。
認知とは
一般に認知科学において、認知は「生物が対象の知識を得るために、外部の情報を能動的に収集し、それを知覚・記憶し、さらに推理・判断を加えて処理する」ことと定義されます。
認知機能の見える化プロジェクト『認知機能とは』より引用↓
認知機能 | |
---|---|
記憶力 | ものごとを忘れずに覚えておき、必要な時に取り出す力 |
計画力 | その場の状況に合わせて最適な計画を考え、準備し、行う力 |
注意力 | 大切なことや必要なことに気づいて入手し、意識を集中させ、持続する力 |
見当識 | 現在の年月や時刻、自分がどこにいるかなど基本的な状況を把握している力 |
空間認識力 | 物体の位置・方向・姿勢・大きさ・形状・間隔など、物体が3次元空間に占めている状態や関係を、すばやく正確に把握、認識する力 |
*上記の表は、認知機能の見える化プロジェクト『認知機能 – 概説 –』 より引用及び筆者改変した物です
認知の流れ
認知(にんち)とは、心理学などで、人間などが外界にある対象を知覚した上で、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程のこと。
ウィキペディア(Wikipedia)『認知』 より引用
つまり、人が認知するとき以下のような流れになります。
- 何かがある(対象物)
うな重がテーブルの上にある
- 五感を使って、知覚する
Aさん「うな重うまそうだな」
Bさん「うな重といえば、名探偵コナンの元太くんがだよな」 - その情報を基に解釈したり、判断する
Aさん「お腹も減ったし、食べちゃおう!」
Bさん「そもそもなんで、テーブルにうな重があるんだ? 家族の誰かが買ってきたのかな」
MBTIでは、この機能を認知機能(cognitive function)や心理機能(mental function)と呼んでいます。
認知の仕方は人により偏りがあり、それが人の性格や長所・短所を決めるとMBTIでは考えられています。
そして、認知機能(心理機能)は、さらに知覚機能と判断機能に分類されます。
認知機能=知覚機能+判断機能
知覚機能
知覚(ちかく、英: perception)とは、動物が外界からの刺激を感覚として自覚し、刺激の種類を意味づけすることである。
ウィキペディア(Wikipedia)『知覚』 より引用
うな重を見た時の知覚の例
- 良い匂いがする
- 茶色い
- 美味しそう
- そういえば、隣町のうなぎ屋さん潰れちゃったな
- 名探偵コナンの元太くんを連想する
- うな重はスタミナをつけるのに良さそう
同じうな重を見たときでも、人によって受け取り方(知覚)に違いがあります。
その違いは、感覚と直観に分類されます。つまり、以下のようになります↓
知覚機能=感覚+直観
感覚と直観については以下の記事を参考にしてください。
判断機能
はん だん [1]【判断】
( 名 ) スル①物事を理解して、考えを決めること。論理・基準などに従って、判定を下すこと。 「 -を下す」 「 -をあおぐ」 「善悪を-する」 「 -がつかない」
三省堂 大辞林 第三版 より引用
うな重を知覚した後の解釈・判断の例
- お腹も空いたし食べよう
- 美味しそうだから、弟にも一口あげよう
- 最近太ってきたから、食べるのは我慢しておこう
- 夜中にお腹が空くから、今は食べるのは半分だけにして、残りは夜食用にとっておこう
同じうな重を知覚したときでも、人によって解釈・判断の仕方や基準に違いがあります。
その違いは、感情と思考に分類されます。つまり、以下のようになります↓
判断機能=感情+思考
感情と思考については以下の記事を参考にしてください。
人によって、認知の癖があることはなかなか認識されていません。なぜなら、自分自身にとっては、それが当たり前になっていて、他の認知の仕方を想像できないからです。”コナンの元太”は”メンタリストDAIGO”の認知を想像し辛く、”DAIGO”は”元太”の認知を想像し辛いでしょう。
ですが、MBTIを学ぶことで、多様な認知の仕方に触れ学ぶことで、人生の幅が広げることができるかもしれません。
MBTI(エムビーティーアイ : Myers-Briggs Type Indicator)とは、とても良く当たる性格診断テストです。
MBTIについてまだ、知らないという方は、以下の記事を参考にしてください。
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